ペロブスカイト太陽電池キットの概要をリリース(日経2024/11/16)

当社から販売を開始するペロブスカイト太陽電池キットの概要をリリースしました
(日本経済新聞、2024年11月16日)

ペロブスカイト太陽電池の発電を体験できる小型モジュールと解説図書「ペロブスカイト太陽電池」
(軽いフィルム型、7cm角、出力5~6V、太陽電池で駆動する電子オルゴールとフィルムLEDがセット)

ペロブスカイトキャンペーン

弊社で10万円以上(税込み)の商品をお求めになった方には、新刊書籍「ぺロブスカイト太陽電池(本年1月出版)」(著者、宮坂力のサイン入り)をプレゼントします。

PEC-S02 小型IPCE測定装置

小型IPCE測定装置 PEC-S02

  1. 分光感度測定装置(IPCE測定装置)は必要?
  2. なぜ分光感度を測定するのか?
  3. 分光感度測定装置の設置場所は大丈夫?
  4. 単色光光源としても利用したい。
  5. 既存のIV測定装置をシステムアップできます。

分光感度測定装置(IPCE測定装置)は必要?


分光感度測定装置の導入に迷われている方は多いのではないでしょうか?
分光感度測定装置は、直接太陽電池の変換効率に結び付くものとはなかなか思われにくいため、導入は後回しになってしまうことも多いかと思います。

また、分光感度測定装置は、モノクロメータなどの比較的おおきな光学系が必要であること、また、ロックインアンプの設定など設定が難しいなどの理由で、活用しきれていないこともあるかと多いかと思います。

なぜ分光感度を測定するか?

分光感度測定は、太陽電池の研究には次のようなメリットがあります。

  1. ソーラーシミュレータのもとで測定した短絡電流密度の確認。
  2. 透明導電性ガラス・プラスチックの透過率、反射率などの影響の確認。
  3. 反射防止フィルム、紫外線カットフィルムの効果の確認。
  4. 光電変換層の光吸収効率の測定(最適な光吸収層の厚みの検討)

分光感度を日常的に測定することによって、太陽電池の変換効率の向上にむけた課題も明らかになります。

分光感度測定装置の設置場所は大丈夫?

分光感度測定装置というと、大型の装置を想像される方が多いかと思います。
実際、高精度の測定を行うためには、架台から組まれた大型の装置を使われる場合も多いです。しかし、上記のような理由から、研究室で日常的に分光感度を測定することができれば、研究の効率は間違いなくあがります。

そこで、弊社では、小型IPCE装置 PEC-S02 をご紹介しています。

現在、太陽電池のIV特性を計測しているデスクの上をスペースをいただくだけで、設置が可能です。

15インチのノートパソコンとの大きさの比較

お手持ちのKeithleyソースメータと接続できます。

シリコン太陽電池の計測例です。

単色光光源としても利用

 光ファイバで、単色光を照射します。

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550 nmの照射

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 650 nmの照射の様子

既存のIV測定装置をシステムアップできます。

DSC_1092.jpg 

本体単独で、単色光光源としても使用できます。

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まとめ

小型IPCE装置は、ソーラーシミュレータ、Keithleyソースメータと組み合わせて、デスクトップでIPCE測定を実現します。

ソフトウェアは、Windows 10対応。弊社のIV特性測定ソフトウェアPEC-IV3との組み合わせて使用できます。

お問合せはこちらから

【書籍紹介】実験でわかる 電気をとおすプラスチックのひみつ

「ペロブスカイト太陽電池」の作り方が書籍で紹介されました。

実験でわかる 電気をとおすプラスチックのひみつ コロナ社 2017/12/28

http://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339066449/

著者は、2000年ノーベル化学賞の白川英樹先生と廣木一亮先生( 津山高専准教授 )です。

ペロブスカイト太陽電池は、昨年はノーベル化学賞候補として一躍脚光をあびた次世代太陽電池です。弊社では、この太陽電池をいち早く中高生にも届けるために、材料や作製方法の検討を重ねてきました。その成果を、白川先生と廣木先生の手で書籍の形で紹介していたけることになりました。

本書に紹介されたペロブスカイト太陽電池の作製方法は、桐蔭学園高校の課題研究向けに、2014年頃から毎年検討を重ねてきたものです。2016年の実験テキストをベースに、書籍に紹介されました。

「ペロブスカイト太陽電池の作製でもっとも重要なポイントは?」

もちろん光発電層となるペロブスカイト膜の製膜も大切ですが、何よりも、「コンパクト層(短絡防止層)」の製膜が重要です。これは、高校の実験室で作ろうとしますと、とても難しい作業になります。

ペロブスカイト太陽電池の基本的な作り方は次の通りです。①コンパクト層→②メソポーラス層→③ペロブスカイト層→④ホール輸送層→⑤電極です。ところが、高校の実験室でつくろうとすると、いきなり、①コンパクト層(短絡防止層)をつくるところで、壁にぶつかってしまいました。

多くの実験教室で作る電池(色素増感太陽電池、レモン電池、備長炭電池、など)は、電解液を用いる湿式太陽電池です。電解液は、よい具合に「短絡防止」の役割も果たしてくれます。ところが、電解液を使わない固体太陽電池(ペロブスカイト太陽電池)では、この短絡防止、つまり、電池の中でプラス電極とマイナス電極の接触を防ぐこと、が、電池作りのとても大切なポイントとなります。

そこで、弊社で開発した、「コンパクト層付透明導電プラスチックフィルム」を高校での実験に採用することにしました。

「PECF-IP-BF」

このフィルムを使うと、フレキシブルペロブスカイト太陽電池を、理科実験の授業時間内に、作ることができます。

高校や中学校で色素増感太陽電池を作ったことがあるかたも多くいらっしゃると思います。そのような方でも、ペロブスカイト太陽電池の作り方は色素増感太陽電池とは、まったく違うことに気をつけて作らなくてはなりません。また、勉強しなくてはならない項目についても、たくさんでてきます。

有機無機の混合イオン結晶、結晶構造、配位数、金属イオンの定性分析、半導体、導電性高分子、光エネルギー変換、ナノテクノロジー、など様々なことがペロブスカイト太陽電池から学ぶことができます。

ぜひ、最新の科学を、ペロブスカイト太陽電池を通じて体験してみてください。

ただし、実験は、使用に注意が必要な「鉛化合物」を使います。

実験は、かならず、鉛化合物の廃棄方法や取扱い方をご存知の先生の指導のもとに行なってください。

部材については、eigyou@peccell.com

 までお問合せください。