Japanese |
ソーラーシミュレータ紹介 |
太陽電池の測定に必要な装置と選び方 |
太陽電池の研究や実験を進めるためには、どのような装置が必要になるか紹介します。 基本的な装置構成は次のとおりです。 |
①ソーラーシミュレータ |
ソーラーシミュレータは、真夏の炎天下と同じ強さの光を照射する装置です。
ソーラーシミュレータの性能は、JIS規格によってランクわけされています。 ・スペクトルの合致度(実際の太陽光スペクトルとどれくらい近い光か?) ・面内均一度(照射面の光の強度が一定か) ・時間変動率(ランプのふらつき度合い) 実験・研究の目的に応じて、機種を選定していくことになります。 ペクセル社では、 JIS Aクラスに準拠した装置を開発しています。 |
②ソーラーシミュレータの電源 |
ソーラーシミュレータには、太陽光とスペクトルが似ている「キセノンランプ」がつかわれます。
キセノンランプを点灯させるためには、専用の電源が必要です。 ソーラーシミュレータの機種選定にあたっては、「電源の大きさ」も重要です。 ペクセル社のソーラーシミュレータ電源は、小型・軽量が特長です。 さらに、ランプハウス・電源一体型のソーラーシミュレータを開発してます。 |
③ソースメータ |
ソースメータは、電流や電圧を測定するテスターと、直流電源を一体化した装置です。
主な用途は、半導体のテストです。 太陽電池の性能評価には、Keithley2400やADCMT6242などのソースメータが使われます。 ペクセル社では、標準のKeithley2400を組み合わせた装置を販売しています。 また、低価格の独自のソースメータも開発中です。 |
④パソコン |
パソコンは、ソースメータをコントロールして、電流・電圧のデータをパソコンに取り込み、
エネルギー変換効率などを計算します。
パソコンとソースメータの接続方式にも注目してみましょう。 主な接続方式には、GPIB, USB, シリアル(RS-232C)があります。 GPIBは、ケーブル本体が高価かつ専用ドライバが必要です。 USBは専用ドライバが必要です。 一方、シリアルポートは、パソコン標準の通信ポートです。 ペクセル社のコントロールソフトウェアは、シリアル通信方式を採用しており、導入が簡単です。 ペクセル社のソフトウェアの紹介はこちら |
⑤光量の検知器 |
ソーラーシミュレータからでてくる光の強さを調べるための検知器です。
太陽光の強さを測定する専用の検知器が必要になります。 ペクセル社では、色素増感型太陽電池の計測に最適なシリコンフォトダイオード検知器を販売しています。 市販の照度計を使うときは、10万ルクス以上の照度を測定できる照度計を使います。 蛍光灯で照らされた室内の明るさは、約1000ルクスです。 屋外と室内では、明るさで100倍の違いがあります。 |
ソーラーシミュレータ選び のポイントは? |
ソーラーシミュレータの性能を比較するときに参考になるのが、JIS規格となります。 照射面の均一性は、レンズやミラーの配置といった光学設計によって実現します。 波長合致度は、専用のエアマスフィルタの設計によって実現します。 ペクセル社のソーラーシミュレータは、JIS規格のAクラスまたはBクラスに準拠した性能です。 |
ソーラーシミュレータの JIS規格 |
1.放射照度・・・単位面積あたりのエネルギーの強さ 100 mW/cm2以上 = 約10万ルクス(真夏炎天下の太陽照度とほぼ同等) |
2.照射面の均一性・・・照射エリア内の強度ムラ ±2%以内 = クラス A ±3%以内 = クラス B ±5%以内 = クラス C |
3.波長合致度・・・太陽光の強度を波長に対して積分した値との合致度 ±25%以内 = クラス A ±30%以内 = クラス B ±40%以内 = クラス C (JIS C8912とJIS C8933では、波長範囲が異なる) |
4.時間変動率・・・ 1時間単位でのランプのフラツキ率 ±1%以内 = クラス A ±2%以内 = クラス B ±3%以内 = クラス C |
ペクセル PEC-L01・PEC-L15 とPEC-L12の比較 |
PEC-L01・PEC-L15は、PEC-L12の本体・電源を一体化することで、コンパクトサイズを実現しました。 非平行光ですが、新型レンズの採用により、光軸調整によっては、Aクラスの照射分布も可能です。 |
ペクセル ソーラーシミュレータ のラインナップ |
・お手持ちの50mm角光学フィルタがそのまま使えます。 (NDフィルタ、UVカットフィルタ、熱線カットフィルタ他) ・照射ヘッド回転可能 |
PEC-L01 |
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照射エリア 40mm×40mm
● 電源・本体一体型 ● タッチパネルコントローラ ● 50mm角の光学フィルタ装着可 ● I/Oポート搭載 ● 照射ヘッド 360°回転 *写真はソースメータPEC-NS01,10inchモバイルノートパソコンとの組合せ例 |
PEC-L15 |
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照射エリア 160mm×160mm
● 電源・本体一体型 ● タッチパネルコントローラ ● 50mm角の光学フィルタ装着可 ● I/Oポート搭載 ● デスクトップシミュレータ ● 照射ヘッド 90°ごとに回転 |
PEC-L12 |
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照射エリア 50mm×50mm
● 50mm角の光学フィルタ装着可 ● 照射ヘッド 360°回転 ● シャッタースイッチ、本体と電源の2箇所 ● シャッタータイマー搭載 ● 静かなシャッター音(低ノイズシャッター搭載) ● オプションで300WXeランプ(標準150W)の搭載可能 照射強度2sunが可能 ● 日本国内のみならず、韓国、台湾、中国、タイ、オーストラリア等、海外研究機関でも多くの納入実績。 |
ペクセル・ソーラーシミュレータ スペクトルの一例 |
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JIS C8912, JIS C8933にて、Aクラス
● ソーラーシミュレータのスペクトルは、機体ごとに若干異なります。 ● 左図は英弘精機 LS-100にて測定したものです。 |
ペクセル・ソーラーシミュレータ の設置例 |
コンパクトな本体で、実験台上に簡単に設置できます。 |